基本動作練習

基本動作とは、寝返り、起き上がり、ベッド上の移動、座位、立ち上がりなどの「起居動作」と、便器、車椅子等への「移乗動作」、歩行などの「移動動作」からなります。
寝たままや座ったままで行える運動を行い、基本動作の習得や維持を目的としたリハビリテーションを提案いたします。
また、効率よく出来るような方法や、動作しやすい環境整備なども提案いたします。
ここでは、寝返り、起き上がり、立ち上がり動作の練習の一例を紹介します。

寝返り

寝返り動作に必要な介入 ※一例

  • 体幹筋の強化トレーニング
    仰向けや横向きになり、手をベッド柵等に伸ばす運動や、足を曲げる運動をすることで体幹の筋肉を強化していきます。
  • 寝返り練習
    介助しながら実際に寝返り動作を練習し、動作の習得を目指します。

起き上がり

起き上がり動作に必要な介入 ※一例

  • 股関節を曲げる運動
    ベッドから起き上がる場合、股関節を曲げて両足をベッドから降ろします。前記の動作が行えるよう、股関節を曲げる練習を行います。
    また、動作には体幹の柔軟性も必要であり、ストレッチを行うこともあります。
  • 上肢で身体を支える力をつける運動
    起き上がりには手をついて、腕を伸ばし上体を起こす動作が必要です。
    全身の筋力強化練習や、肩を後ろに引く運動・肘を伸ばす運動を行い、上体を起こす筋肉を強化します。
  • 起き上がり練習
    介助しながら実際に起き上がり動作を練習し、動作の習得を目指します。

立ち上がり

立ち上がり動作に必要な介入 ※一例

  • 足を伸ばす運動
    立ち上がりには床面を強く足で踏み込む動作が必要です。足を伸ばす運動を、寝たままや座ったままの状態で行い、足の筋肉を強化します。
  • 体を前に倒す運動
    座位の状態で目の前に掴まれる椅子等を用意し、上体を前に倒しお尻を浮かす運動を行います。
    これによりお尻のが位置(重心)が動くことを経験し、体が前に行くこと(傾くこと)への恐怖心を軽減しながら、動作の練習を行います。
  • 立ち上がり練習
    介助しながら実際に立ち上がり動作を練習し、動作の習得を目指します。